YohKitajima

TAR/ターのYohKitajimaのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
2.6
微妙。
前半の、一つの場所で長話→移動、を繰り返すあたり、特にアカハラ講義のところなんかは『ジャンヌ・ディエルマン』を思わせて面白く観られたのだが、後半の安っぽいイベントで話が転がり始めてから異様に雑になったな。撮影についても人物への寄り添い方についても、距離感の取り方の中途半端さが致命的に合わんかった。

ケイト・ブランシェットの狂い方とかキャンセルカルチャーの扱いとかだいぶ雑だと思うし、ジェンダーポリティックスほぼ皆無の西洋音楽業界を描いた上で女性が性の対象と見られるエキゾチックアジアを出してくるのは、印象が悪い。極めつけは、あの曲を流さずに切ってエンドロールに突入する愚行。
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