Ann

モリコーネ 映画が恋した音楽家のAnnのレビュー・感想・評価

4.3
モリコーネが関わったウエスタン映画をあまり観ていない世代としては、とにかく情報量に圧倒されつつも、見応えのある映画だった。

ニューシネマパラダイスなど、キャッチーで誰にでも愛されるメロディーが得意な作曲家なのだろうという印象しかなかったが、本作でイメージが覆った。

映画音楽が邪道とされる中、自分の求める音楽と他人から求められる音楽の間に大きなギャップがありながら、あれほど多くの作曲量を保ち続けるのはどれほどの苦労があるのだろうと思うと心が痛む。

そんな中でも妥協のない映画音楽の仕事の数々は本当に素晴らしいし、並行して実験音楽やシンフォニーなどに取り組む姿勢にはもう頭が下がって仕方がない。

想像以上に専門的な音楽話が出てきて楽しすぎたので、2回目も観ました。

モリコーネが携わった映画を制覇したくなった。
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