風雅

仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダルの風雅のネタバレレビュー・内容・結末

2.3

このレビューはネタバレを含みます

最初にまず

火野映司のキャラクターの解釈が
正しい(価値観、あの場面で少女を庇うこと、また、少女が助かったことにあの日を重ねて微笑むこと)として。

『ここで命を終わらせよう』と決めたのはスタッフです。
雑にわかりやすく言うと、
『目の前で轢かれそうな子がいたら庇うキャラ』
だとして、『子どもに迫るトラックから庇う主人公は命を落とす』展開にするのは制作者です。

火野映司がああいう人だから、こういうエンディングしかなかったとは全く思いません。

10年前に希望を残して、各映画でも大切にしてきた仮面ライダーオーズを
こうして終わらせたのはスタッフです。

彼は長年が抱えてきた苦しみから解放された…から良かったなんて思えるわけない。

それぞれの感想があって当たり前とは言え、
そこについては納得できないものはできないよね。


以下は最初に書いてた文章

純粋に尺が足りず、
故にグリードも伊達さん後藤ちゃんも賑やかしレベルになり(ウヴァさん含めて味とも言える)
新キャラが敵の軸なので入り込みにくく、
映司は出てきたときには事後でほぼ死んでおり、
こんな感じなので観る前にロビーでネタバレ叫ぶバカ(もちろんそいつが悪いんだが)現れるという。
そいつらのおかげで全部のシーンに覚悟が出来ちゃってて。

10年かけて復活できなかったアンクの戻ってくる理由が『死の間際の願いだから!!』
って、今までゲスト出演の度に納得できそうな理由を考えてきた人たちからしたら…ねえ。

そして、最後の別れのシーン、あそこまでアンクが拒むなら、
映司からすぐには離れなかったはず。このへんは尺のせいもあるだろうけど。

ただ、この10年なんだったんだろうという完結であった。
これはジオウとかの『あったかも知れない』未来だと思うことにします。

これ、『これからテレビ版観て一気にVシネ観ます!』って人の背中を自分は押せないな。

色々な感想を読んでて一つだけ納得できたのは
『手が届かなかったあの日にようやく届いた』
『アンクも救えた』
だから彼の欲望は満たされた

うーん、生き続けていたら火野映司はもっと沢山の人の手を掴めたし、それが彼の戦う意味でもあったと思うから、
いきなり(マジで全て唐突)そんなミニマムな着地を提示されてもという気持ちのが強いな。

フォーゼ&オーズの見方が変わるという話を読んでそちらも再鑑賞。
確かに映司とアンクの会話に深みは出るけど、
『そうしたくなけりゃ、キッチリ生き残れ!』
からすると…
ひなちゃんの素敵な笑顔も、明日を生きるための…みたいな話も
全部あそこに終着すると考えると、なあ。

あと、アンクって『映司にそれを伝えるのは良くない、運命だから』みたいなタイムパラドックスとか運命論を優先するグリードでしたっけ?

更に言うと、この時『人造グリードなんか作る気はなかったのに出来て大変なことになっちゃった』のに
わざわざ『人造グリードを作った』ことになる。
ただ、ここは鴻上会長ならやりそう、とは思う。
にしても一言触れてもいい点だよな。

尺の話はこれのオーズパートも一時間ないぐらいじゃないかと思うんですけど、
メチャクチャ満足度高いので。
きっちりメダル交換しながらバトルして、設定の説明して、
火野映司は相変わらずだなあってシーン入れて、
アクアの見せ場も作って、アンクとのやり取りもアイスもクスクシエのコスプレも全部やって、
ちゃんと後藤さんと伊達ちゃんはただの噛ませで里中くんはメチャクチャ華麗にアクションキメてるんで。

もう復活のコアメダルの唐突感は、
尺のせいじゃなくない?って思っています。

火野映司のキャラに対する解釈が正しい、って見るけど、
そら『同じ状況になったらこうするだろうな』とは思うけど、
『わざわざそういう筋書きにするかどうか』っていうその前の話がありますから…
風雅

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