このレビューはネタバレを含みます
最近「神は見返りをもとめる」を見て、岸井ゆきのが気になり出して鑑賞。
セリフがほぼない役だけど、目や身振りで感情が伝わってくる。
宣伝でよく見た通り16mmフィルムで撮影された街の風景はなんとも寂しげだけど、美しい…。
あと劇中の雑踏の人の行き交う足音などの生活音が特に強調されていた。
この音がケイコには聞こえないんだな…、と気づいた時その中で戦っているケイコの孤独を感じ、何気なく聞こえてくる音が凄く大切に思えた。
ケイコにぶつかって罵倒するサラリーマンや、聴覚障害者だと気づいて途端に面倒くさがるマスクを外さない警官には本当に腹がたち、ケイコの精神がすり減ってるのを感じこちらも悲しくなった。
でもだからこそ、ケイコを支えてくれるジムの人々や、手話を覚えて話しかけてこようとしてくれる弟の彼女や移籍先候補のジムの人が凄く希望に思えた。
そして、最後に挨拶してきた試合相手の人がすごくグッと来た。わざと足踏んできたと思ってました…。すいません…。