ボクサーとしての才能があるどころか
両耳が聞こえない致命的なウィークポイントを持ってるにもかかわらず
正直に真っすぐに生きる人間としての器量が持ち味のケイコは
プロとしてリングに立ってあの小さな体で自分だけを頼りに連続2試合勝っていく
3試合目で相手選手の意図的な足踏みにカッとなって
結局ガードしないで全面に出てしまって負けた彼女が
悔しくて悔しくて構えることの大切さをも体得して
これからどんな人生を描いて行くのだろうかと楽しみで仕方ない
痛いのは嫌いながらも自ら痛みに立ち向かってる彼女
一度休みたいと思いながらも最後まで諦めない彼女
静かに同時に猛烈にもがいてるその姿は
ほんっと美しくて深く深く心打たれる
P.s.
『なんでちゃんとガードしない?
もったいないな
怖いから前に突っ込んでるやろう?
びびったらあかん
カッとなって前に出たら自分も危ないやろう?
気持ちをコントロールするのが大事』
『痛いのはきらいです』
『好きなやつおらんやろう
正直やなお前は』