このレビューはネタバレを含みます
男と同棲していて、その男が別な女を部屋に連れ込んでいて
この男、もしやケイコが耳が聞こえないからってやりたい放題なのか?と思ったが違って良かった。
ケイコはハンデのない弟よりしっかりしているし、完全に完璧に自立している。
周りの人間で耳が聞こえないことを心配するような人は誰もいない。それくらい強い。
心配されることもあるが、それは家族だったり指導者だったり立場的な関係性からの心配でしかない。
しかし、何も知らない相手に耳が聞こえないと伝えることも難しい。そのことで勘違いもされる。
ケイコはケイコで無理解な人間には関わらなければいいみたいな空気がある。
それでも笑って話せる友達もいるし、職場でも手話で話しかけてくれる同僚もいる。何よりボクシングでプロになった。強い。
ただある時から心境が変化した。
弟の彼女に話しかけられたから?試合に負けたから?ジムの閉鎖に不条理を感じたから?会長が倒れたから?
たぶん理由は1つではないけれど、ケイコの中で何か変わった。
きっと会長のジムを再出発させたいんだよね?
最後はケイコの泣いてるような笑ってるような顔で終わる。走りだして。
対戦相手に軽く一言も言えないのって悔しい!みたいなことが言いたかったのか?
ちょっとわからなかった。