ケイコ 目を澄ませてのぱんたかはしのネタバレレビュー・内容・結末

嫌なやつ、一人も出てこなかったね。
エンドロールで夫が呟く。

例えば100円の恋みたいな、ボクシング映画に想像される怒涛の勢いも無ければ、例えばcodaのような、耳が聞こえない人との差を唖然とするしかないほどに突きつけられるようなシーンもない。

なにか演出する訳でも装飾する訳でもない、現実への適温があるような、そんな映画に感じた。強い記憶しか残らない私の脳だけど、ほんとうはこういう映画を、ずっとずっと忘れずに覚えていられる人でありたい。