風車男ハリヲ

ポスト・モーテム 遺体写真家トーマスの風車男ハリヲのレビュー・感想・評価

3.3
珍しいハンガリー産ホラー。時代は大戦終結から間もない頃。死体と遺族を写真に収める“遺体写真家”を生業とする主人公が、ある村を訪れる。しかしそこは世にも恐ろしい呪われた場所だった……。

想像していた雰囲気とは大分違って驚いた。純粋なオカルトホラーというより、ダークファンタジー寄り。超常現象も惜しみなくバンバン発生する。
写真家の男と霊感少女のバディものでもある。この二人が良いコンビで、協力して怪異に立ち向かう展開に引き込まれる。
恐怖演出は直接的に言うとチープだが、低予算の和製ホラーに通ずる味わい深さと親しみやすさがあり、個人的には結構好み。

村全体を巻き込むスケール感と、数々のシュールなカットのおかげで、最後まで退屈せずに鑑賞できる佳作。