風来坊

ポスト・モーテム 遺体写真家トーマスの風来坊のレビュー・感想・評価

3.5
第一次世界大戦後の中央ヨーロッパ。遺体写真家のトーマスは荒廃した村を訪れるが、そこでは恐怖の出来事が相次ぐ…。風変わりな職業と数奇な過去を持つトーマスを通して恐怖を描く。ハンガリー製のホラー映画。

珍しいハンガリー映画。ハリウッドとも北欧とも違う独特な雰囲気を醸し出しています。日本では遺体の写真を撮るのはご法度な扱いですが、ところ変わればで外国ではその歴史が長かったりで興味深いです。
生前の写真が無い時代や、戦争で失われた場合はやはり写真を残しておきたいのだろうか?

前半はジャパニーズホラーみたいなおどろおどろしさで、中盤からは助手も出来て心霊探偵みたいな感じで、終盤はもうやり過ぎなポルターガイストで盛りだくさん過ぎます(笑)
確かに皆さんが仰っている通りで子役の女の子が可愛い。ちょっと演技がわざとらしい気がするけど、おませな子どもぽい感じが出て良かったと思います。

主人公が鈍いというか、活躍感が乏しいのが残念。推理などで真相を突き止めたというよりは流れに任せたような感じ…。
遺体写真家ならではの遺体や人の死に詳しいという設定も、中盤からはそれほど役に立っていない…。

成仏出来ない死者が望む事は1つしかないと思うのだが、なんか色々と騒がせ過ぎたきらいはあります。
静寂なあの世界の描写も印象的で、好きな人には堪らない世界観のホラーだとは思います。
風来坊

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