おばあば

左様なら今晩はのおばあばのレビュー・感想・評価

左様なら今晩は(2022年製作の映画)
1.0
不動産屋の場面。なぜか毎回電話していて、その相手がマサキさん。最初は実印の話だったが、最後の方では納豆の好みについてだった。あそこは笑える。
幽霊の女の子が現れてから、少しコミカルなやり取りがあった。そこにも面白味がある。

ジャンルとしては、どうやら恋愛ものであるようだ。だが可愛い子とイケメンが出て「恋っぽい何か」が展開されれば、お客が切ない気持ちになるわけではない。幽霊プラス恋愛、というモチーフの名作を見ればわかるけど、見る側が感動するに至る描写がちゃんと存在している。
 そもそも、いつ彼らが恋に落ちたのか、まったくわからなかった。出演者の演技とかの問題ではなく、描写が無いのだ。短い中にも、きちんと描かれてさえいれば伝わるのに、肝心な描写そのものがない。だから、最後のデートの切なさも感じられずじまい。霊媒師のおばさまも、結構重要な役目を果たしたはずだけど、幽霊のヒロインが、成仏するという辛い決心をしたであろう場面も描かれない。

通常は、コメディの中に、感動の場面があると、ギャップによって更にジーンとしてしまう、という王道ルールがあるのだが。どっちも無い。エンディングテーマを聴くと、どうやらコメディらしいのだが。

主役の萩原利久と、幽霊役の久保史緒里の今後の活躍を祈る。
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