おばあば

ウルフ・オブ・ウォールストリートのおばあばのレビュー・感想・評価

1.0
欲望に翻弄される人生を送った人のお話(実話)。自分のセールストーク(というか詐欺トーク)でのしあがった人。お金って、短時間でたくさんに膨れ上がったりすると、それ自体がドラッグみたいに人の脳に働きかけるんだなあ。そういう意味では要するに始めから最後までずっとジャンキーなんだ。彼、決して幸福そうではない。不幸そうかと言えば、そうでもない。
 欲望に振り回されている人(本人は意識してないようだけど)の有り様を赤裸々に描いた作品なので、その赤裸々さにおいて、評価する人は評価するのは納得。欲望に翻弄されるさまを滑稽に描いているので、ハハっ、馬鹿だなあ、という程度には笑うけど、むしろ気の毒な気さえする。
 お金が異常なほど沢山あると、もっと欲しくなるんだろうなあ、不思議なことに。あ、ジャンキーなんだから潮時を決められないんだ。なるほど。
 ディカプリオが、ガチのジャンキーを演じた『バスケットボールダイアリーズ』は凄まじいほど迫力ある演技だけれど、本作の這いずって車にたどり着くシーン。さすがでした。
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