ホラーとして見れば傑作、ミステリとしてみると反則技。なので見方によって評価が別れる。
構成されている雰囲気、行き過ぎた家族愛の描写は凄まじく、映像美、ASMRを思わせる音響も良い。
なので、サスペンス寄りホラーとしてみると非常に良い体験ができる(4.0はこの見方をした時の評価)。
ただ、ミステリとしてみるとオチが反則技に近い。ミステリとして評価されるには、最初に提示された世界観から論理的に予測可能なトリックを使っているコトがポイントになる。その視点で見ると明らかに説明不足であり、単なる「後出しジャンケン」のように見えてしまう。そのため、ミステリとしてみるとかなりがっかりしてしまう可能性が高い。
ドラマ「マイファミリー」のようなしっかりめ考察モノを解きにいくスタンスではなく、「世にも奇妙な物語」や、「SCP‐tale」のような、「一体何が起きているんだ…?」という不気味さを体験するつもりで鑑賞することをおすすめしたい。