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N号棟のSSDDのレビュー・感想・評価

N号棟(2021年製作の映画)
3.0
■概要
タナトフォビア=死恐怖症の女子大学生は身勝手な行動を取りながら、過去に幽霊団地と騒ぎになった場所に、同級生二人と映画の撮影の下見と称して向かう。
そこでは廃墟のはずの場所に人の姿があった…。

■感想(ネタバレなし)
考察型体験映画と称し、過去実在した事件をベースにしてるのだが…考察型体験映画とはなんだ?

考察しがいがあるかと言われると余白があるので、まぁ思案はなくはないのだが、なんか考察してくださいどうぞ!みたいなトーンでもない。

あまり書くとネタバレになるので書きたくないのだが、ちょっと期待してた方向性とは違う感じだったのと、主人公含めて人間性がわけわからなさ過ぎて終始感情移入できず引き気味で観てしまいました。

ワカモノなんてこんなもんすよーなのかわからんけど、機微とか空気読むとかねぇ感じがきつい。
恐怖心もあるのかないのかわからん言動するので、どう捉えていいのかブレる感じが頂けなかったかな。

少し期待していたものの、考察やら体験まではいかないので残念でした。











■感想(ネタバレあり)
・主人公達
入居希望で気分を良くしたまでは機転が効いたのになぜ、否定したのか意味がわからない。
どんな集団だかわからない、立ち入り禁止に不法占拠している集団にずかずかものをいうあたりが恐怖心はないのかなと思いきや、ポルターガイストでガタガタ騒ぐ。感情の行き場がなくなるなぁ。

・カルトコミューン
死を超越すれば未来永劫家族と共にいれるという世界観は分かるが、夫を憎んでたのか後悔からまた会いたいのか意味不明な家族がわからん。飛び降りも家族一緒にいるために夫が誘ったならなおさら定義がわからん。生者と死者が共存し死を恐れずに共に共存し、死せばなお永遠にいれるという世界観ではないのか?
死ぬ決意を固めるために霊といて、死後の世界を信じられるから死ねるためのコミューンなんだろうか。
いまいち目的がわからない。

とりあえずカルトといえばダンスだよね!白装束だよね!というステレオタイプな演出。
不眠症の小柄な女子大学生に組み伏される男どももなんなんか…暴力行為に発展した際に、明らかに空ぶった程度で倒れて隙を作る表現は好きじゃない。

・何を根幹としたかったのか
人間こそ恐怖という話に振るのか、死生観に振るのか、霊に振るのかいずれも中途半端。
これが考察型というやつか、どれにも振り切らず困惑させるということが体験型というなら俺は体験しちまってる!と感じていいのだろうか。
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