"なぜ台本の順に撮らないの？"
"実験的な作品にしたくて、フランスの前衛映画のみたいに"
この台詞に始まり、あらゆる台詞がこの映画の自己言及となっています。トビー・フーパーの『悪魔のいけにえ』に大胆にオマージュを捧げる今作は、古き良きアメリカン・ニューシネマ的空気感を存分に堪能できるザラザラとしたフィルムの質感が堪りません。
老いの恐怖を描いた作品の中でも最も切実な作品の中の一本でしょう。ジャンルは違えど同じく老いの恐怖を描いた『ファーザー』を思い出します。
老いという普遍的な恐怖を体現するニューホラーアイコン、パール。そしてその鏡像関係として若さの象徴であるマキシーン。両役を演じたのはまさかの…。
2023/10/10 1回目
【2023年104本目】
