ナイトアウェイク

X エックスのナイトアウェイクのレビュー・感想・評価

X エックス(2022年製作の映画)
3.6
フィルマークス1900件目。
好きな部分を挙げるとキリが無い、悲しい青春映画だった。


ネタバレあり。
基本は、私自身への記録。
間違えて読む人は気を付けて。
読まなくていい、自分宛てだから。
✮マークは、大好きな部分。














✮ おばあちゃんになっても[女]として見られたい気持ち、私にはステキに見えた。

主人公のお姉さんのベッドにおばあちゃんが入ったのは、精気を受け取れるとか、そういうのを考えてたのかな。
昔、若さを得る為に若い女の血でお風呂に入ってた話とか…。
人の血で力を得ていたとか…。
おばあちゃんは、そういう話を頭の片隅で信じちゃったのかな。
とにかく[若さ]に嫉妬もしてたし、どうしようもない現実だけど、ある意味で稾にもすがる…、的な。

✮ そんなおばあちゃん、ちょっと異常だけど、パートナーのおじいちゃんに[ファックして]と言う場面は良かった。
なんか、一方的に幸せを感じて泣けた。
昼は淑女、夜は娼婦。
いい言葉だなぁ。

私は、ただヤらしいだけの性描写だったら心底嫌悪する。
場面の説明として必要であっても、レイプで女がキズつく描写、ただ重苦しいだけのセックス描写。
当然、苦しい。

✮ だけど、この作品のポルノの扱いはすごく良かった。
セックス描写を武器に、女も一緒にポルノ制作の先に[夢を見て]、それを語るからなのか。
そして、撮影クルーは、ちゃんと愛情も誇りも持ってる(一人ちょっと違うのいるけど)。

この清々しさは、同じくポルノ作品の制作を題材の一つにしてる[ブギーナイツ]にも通じていて、あからさまな性描写にも嫌な気分にならない大事な要素だった。
むしろ、女の私でも感動した。

✮ 好きな言葉も沢山あった。
射精が終着点ではなく、映画として成立させたい(っぽい事言ってなかったっけ…)。
すごくいい。

ジャケットはホラーっぽいけど、哲学的な考えもいっぱい込められていて、すごく深い部分まで考えた。
今回はジャケットで観たけど、完全に騙された部分もある。良い意味で、私には予想外な内容だった。

まだ一度しか観てないけど、とてもいい作品に出会えた。

記録。