このレビューはネタバレを含みます
私は日本で砂漠といえば、鳥取砂丘ぐらいしか思い浮かばないけど、
中国では砂漠は田舎の一風景として自然に馴染んでいるのが印象的。
観終わった後、邦題の意味がわかった気がした。
それぞれが肩身の狭い実家暮らしを経て、時に困難に見舞われながらも田舎で寄り添って暮らす二人。
無骨だけど根は優しい夫と意地っ張りだけど懸命に働く妻。
幸せになれたのに体調を崩し、ああいう最期を選んでしまった妻。
夫に苦労をかけてしまうことを憂いたのだろうか？
本当に心から幸せだったのだろうか？
妻亡き後、夫は麦や家畜を全て売り、頑なに拒んでいた都会の部屋に住むことに。
こういう経緯で都会暮らしに適応し自立へと歩み出すのもせつないんだけど、
人間ってたとえ悲しい出来事であったとしても何かがないと新たな道へ踏み出せないものだろうし、
もし、妻が夫の為にそこまで見越していたとしたなら大きな愛情だなとも感じた。
