第8駐車場

ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュの第8駐車場のレビュー・感想・評価

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面白かった!
息子を悪名高いグアンタナモ(アメリカが対テロを大義名分に用意した、自国外だから拷問もできちゃう収容所)に拘束されたラビエ・クルナスさんが、息子の無実を信じて奔走した長い長い闘い。
9.11直後の世界で、自国も、時には家族さえも味方じゃない中で自分を曲げなかった母親としての覚悟に胸が熱くなるし、友情と正義を貫いて彼女を支えた弁護士との友情も最高。

最初は他人を想像できない厚かましい人間として映るラビエを、作中の時間経過と共に理解出来る作りになってるのも良いし、終盤、呆気なく来る"その時"が何となく不意打ちで何故か泣いてしまった。
彼女が何者であったかが分かるラストも好き!


母親vsならずもの国家(アメリカ)って構図があって、主人公の動機も作品が見せようとしてるものも宣伝通りなんだけど、邦題はもうちょっと考えても良かったのでは?
配偶者の方のクルナスは(少なくとも作中では)何もやって無いから原題からわざわざ主人公の名前を奪う理由が分かんないし、個人対国家を強調したいなら相手も"ジョージ・W・ブッシュ"じゃなくて"アメリカ合衆国"にした方が伝わりいいじゃない。
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