他者への想像力の欠如じゃ無く、生真面目さと無関心が人を殺す。この映画がくれる最悪な気づきに骨まで恐怖した。
音と映像とに雄弁過ぎる位に語らせてるから(彼等をどう裁くかは兎も角)めちゃくちゃ間口が広い映画だと思う。ともかく必見!
他人から奪った富、壁一枚隔てた殺戮、仕事としての虐殺の上に成り立つ楽園に対して、社会の構成員としてどこまで無関心を貫けてしまうかを描いててむちゃくちゃに怖い。
(今、同じ事が起きてる事も。)
最後、ヘスが暗闇に見るアレは、歴史が彼を裁く事の暗示というよりは、(ダークツーリズムについてのドキュメンタリー『アウステルリッツ』みたいな文脈で)観客たちの無関心さへの警告に見えたけどどうなんだろう…
想像力だけじゃ足りない。逃げずに向き合い、世界で起きてる最悪にNOを。