そうめん

苦い涙のそうめんのレビュー・感想・評価

苦い涙(2022年製作の映画)
3.8
人間のダメな部分を露わにするメロドラマ。お話はわりとオーソドックスな恋愛もので、元ネタ映画の女×女を男×男に置き換えたようだが、これが演出のせいなのか、自分の固定観念の影響なのか、おそらく男×女や女×女だったら普通に思えたはずの愛だ恋だのドタバタが、失礼ながらもずいぶん滑稽に見えてしまった。
いや、恋する人は男だろうが女だろうが滑稽なのだ。だって人間だもの。フランスのお国柄なのか(元ネタはドイツだが)、人のダメさを許容する精神があるからこういう映画が生み出されるし共感を得ているのかな。
でも人を愛することと所有することは違うよね。その許せない線引きがハッキリしているから清々しい。タイトル通りビターな映画。