そうめんさんの映画レビュー・感想・評価

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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.8

型破りな叩き上げベテラン刑事・役所広司と理想に燃える大学出の新人・松坂桃李による、見事なまでのバディもの映画だった。

見どころは松坂桃李であった。宣伝は役所広司の悪ぶりをアピールしていたが、どうにも
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ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

3.5

森見小説の主人公は、小学4年生になっても、いけすかない奴だった。だから、歯医者のお姉さんが主人公のアオヤマ君をこんなに可愛がるのは、森見作品ならではの設定なんだろうな。
いつもは、その自己中心的設定と
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2重螺旋の恋人(2017年製作の映画)

3.0

全裸の男女が向かい合ってソファに座っているビジュアルが衝撃的だったが、内容はわりとオーソドックスなサスペンスだった。
オゾン監督にしては、それほどトリッキーなキャラはいない。双子というモチーフで、一昔
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ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

4.0

全てに絶望し自暴自棄になっている男キム・ヨンホの描写から始まる。
何故こうなったのか、時代をさかのぼることで明らかになる。
推理小説の謎解きのようだが、分かってスッキリするというより、どんどん切なくな
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恐怖分子(1986年製作の映画)

4.2

ショットの積み重ねでカットが作られ、カットの積み重ねが映画となる。
台詞で全てを説明する舞台演劇的な映画がある一方で、映像主体で魅せる映画もある。
エドワード・ヤンの映画は、確固たるストーリーがあるも
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万引き家族(2018年製作の映画)

4.0

ずっと一貫して人間の結びつきを描いてきた是枝監督。今までの作品にも劣らぬ完成度の高い一本となった。
素性を知らないもの同士が、狭くて古い家に同居する。信じようが信じまいが他人を認め、活気あふれる共同体
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バトル・オブ・ザ・セクシーズ(2017年製作の映画)

3.9

男女不平等がもとで実際に起きた事件の映画化ということで、タイムリーではあるのだが、社会問題を声高らかに追求する映画ではない。
最初のうちは、上から目線のいけ好かない敵をやっつけて溜飲を下げるのかなあと
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ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

4.0

障害を持ったオギーが初めて学校へ行き、新たな世界を切り開く。賢明な両親と姉、理解ある教師達。良くも悪くも素直な反応のクラスメイト達。トラブルも起きるがさして重大にはならない。理想的すぎるとは思うが、理>>続きを読む

志乃ちゃんは自分の名前が言えない(2017年製作の映画)

4.5

いわゆる吃音の少女が高校生になって新たなスタートを切ろうとする・・・という話だが、障害を克服して頑張ろうとするお涙頂戴ではないし、周りのサポートが大事だよねという説教でもないので、安心してほしい。
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.8

「ドラえもん」で、ひみつ道具を使ってSF映画を撮る話があった。何度読んでもワクワクしたマイベストエピソードである。
本作はそれだ。
藤子不二雄が映画を愛していたように、本作のスタッフは映画を愛している
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女と男の観覧車(2017年製作の映画)

3.6

安定のウディアレン。
コニーアイランドというアメリカの古き良き時代の遊園地が舞台。ノスタルジー溢れる恋のドタバタコメディかとおもいきや、結構苦くてきつい。
でも、この苦味がいいんです。
ぬるいハッピー
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ニンジャバットマン(2018年製作の映画)

3.2

おなじみバットマンの和風アレンジ3Dアニメーションということで、なんとなく想像していた通りの部分と、想像を超えた部分があった。
想像を超えたのが3Dと2Dのなじみだ。いわゆる2Dルックの3Dキャラの完
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藍色夏恋(2002年製作の映画)

3.9

監督のイー・ツーイェンは、CMディレクター出身だが、映画2本しか撮ってないらしい。映像ののど越し良さは極まっていて、時代にも合っていたから、もっと撮れたと思うのに。もったいない。

ストーリーは、友達
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

3.4

男は仕事を極めて頂点に上り詰めたい。それも他人にあれこれ言われず自分のやりたいようにやりたい。そんな理想の人生を達成した男が、じゃじゃ馬娘に振り回されるオヤジの妄想映画。

豪華衣装と絢爛美術、ゴージ
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海を駆ける(2018年製作の映画)

3.6

異物が入って世界がどう変化するのかを確かめる構造は前作「淵に立つ」と同じ。
前作は外から来た異邦人で、今作は我々を覆っている世界から現れた使者ではないか。
世界は意図があるようで意図は無く、人のことを
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あさがおと加瀬さん。(2017年製作の映画)

3.8

女の子が主人公で相手が女の子の青春恋愛映画。カップルが同性というだけで、内容は従来からの伝統的なラブコメと変わらない。

しかも、いきなり冒頭から「付き合っている」で始まり、最後はハッピーエンドで終わ
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ビジランテ(2017年製作の映画)

3.8

ビジランテは「自警団」という意味。
自警団は地域を守る=よそ者を排除する。
地域を守るために血筋を重んじる=しがらみとツケに追われる。そういう話。

地域の実力者であり強権的な父親から逃げた一郎、盲目
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ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

3.8

最初の悪趣味な映像に度肝を抜かれ、頭の中が混乱する。だが、話が始まると登場する人々の衣装がとてもハイセンスでオシャレ。部屋の内装もスタイリッシュ。このギャップ。

で、過去の恋人から贈られた小説を読み
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女神の見えざる手(2016年製作の映画)

3.8

原題は『Miss Sloane』で、有能なロビイストとして活躍するスローン女史の栄光と挫折を描いている。

ストーリーの核になるのは、銃規制法案を通すかどうかの攻防だが、この映画は是非を主張する社会派
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

3.5

鑑賞してしばらく経つが、いまだに戸惑っている。

映像は確かに凄いが、他作品と比べてあっと驚く程では無い。目新しさもさほど無い。
VRゲームというアイディアも散々使われてきたし、ストーリーもだいたい想
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ダンガル きっと、つよくなる(2016年製作の映画)

4.0

インドのマッチョなオジサンが娘二人にレスリングを教える、ということで暑苦しいのかな~と思っていたが、その通り超暑苦しい映画だった。

しかし、話の構成や演出がとてもテンポ良く気持ちよく仕上がっていて、
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リズと青い鳥(2018年製作の映画)

4.0

サブキャラ二人にフォーカスしたスピンオフなので、百合的なイチャラブが展開して、舞台である吹奏楽は背景に隠れてしまうのだろうと予想していた。

が、いい意味で裏切られた。真正面からの音楽映画と言って良い
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さよなら、僕のマンハッタン(2017年製作の映画)

3.5

カルチュアレベルは高いけど、世の中の理が分かっていない・・・という、側から見ていても悶々とする主人公のトーマス・ウェブ。

それが、親父の愛人とコンタクトしたところから、あれよあれよと物事が転がってい
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レッド・スパロー(2017年製作の映画)

3.8

女スパイものと聞いて、セクシー美女が体も武器にしてドンパチやらかして悪い男たちをめった切りにするのかな、と思っていたら、派手な銃撃戦や爆破シーンはほぼ無い案外静かな正統派のスパイ映画だった。ハリウッド>>続きを読む

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

4.1

首相就任からダンケルク救出までのごく短い期間、しかもほとんど官邸周辺とちょこっと遠征に行くぐらいで、チャーチルの周囲しか描かない。
なので、話はまあ地味だし、歴史の結果も分かっている。でも、ぐいぐい引
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悪女/AKUJO(2017年製作の映画)

3.9

韓国映画と言えば「シュリ」が衝撃的だった。娯楽映画を作るんだという熱気にあてられたものだが、本作にもその気概が脈々と受け継がれているのだなあと感じた。

映像制作技術は格段に進歩しており、驚愕の連続だ
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シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

4.1

舞台はアイルランドで、父親失業中、両親喧嘩中、荒れた学校に転校したら校長は権威を振りかざし、乱暴を振るういじめっ子に目をつけられた。こりゃ暗い話になるのかな、と不安になったが、そうはならなかった。出会>>続きを読む

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.3

ハリウッドの、特にピクサー作品の「練り込まれたストーリー」はテクニカルで商品的すぎるかもしれないが、ここまで完成度が高いと惚れ惚れする。
本作は「死者の日」をモチーフに、音楽(歌)を絡めて人と人の絆の
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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

3.8

SNSによって、人と人とのつながりが変容した結果、ディスコミュニケーションが社会的問題を招いている。という通り一遍の言質に慣れてしまったが、映像にするとこんなにも衝撃的で背筋が寒くなる。
 
見せられ
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ロープ/戦場の生命線(2015年製作の映画)

3.9

旧ユーゴスラビア紛争で停戦協定が結ばれた頃のお話。戦争反対を高らかに訴えるわけではなく、雰囲気は至って穏やか。雄大な景色や晴れやかな天気が印象的。(しかし、時たま凄絶な爪痕が現れてゾッとする)

井戸
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.6

実在の人物をモデルにしているが、伝記ではないし、史実が~とか野暮なことは言わせない。巧妙な宣伝とも相まって、観客が観たいものを楽しめる超エンタメ作品となっている。
観たいものだけを観るという姿勢は、劇
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リビング ザ ゲーム(2016年製作の映画)

3.7

最近、資本が動き出して露出も増えてきたeスポーツの世界。本作もその“宣伝”の類なのかなと最初は期待値低めだったが、なかなか良く出来ていて、観客の熱さだけでなく、プレイヤーたちの姿も正面から誠実に捉えら>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.0

「ドラえもん」で、のび太が正体不明の生き物を拾って来て可愛がるという話があった気がするが、本作を一言で言うとそれだ。「美女と野獣」をもち出すまでもなく、異形のものに愛情を持つお話は普遍的なプロットでは>>続きを読む

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

3.0

原作は、90年代を代表する歴史に残る傑作である。
それが、ほぼ四半世紀たって映画化された。

登場人物たちが空回りしてかみ合わない様が、画も音も気持ち悪く表現されており、バブルのひずみが現れはじめた日
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ベロニカとの記憶(2015年製作の映画)

3.6

原作未読。
過去の出来事をめぐるミステリかと思ったら、ちょっと違った。
若き日に起きたことのうち、自分の都合の良い(気分の良い)ことだけを“思い出”として残していることは、誰でもあると思う。
自分もそ
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バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

4.0

「伝説誕生」(前編)の強烈なラストの引きを受けての後編。
冒頭に前回のおさらいがコンパクトにまとめられ、また長い回想が続く。回想だけでもエピソード1、2、3は作れたんじゃないの?と思ってしまったが、こ
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