率直なところ映画自体は面白くはありませんが、知らなかったノーベル賞作家ルイジ・ピランデッロを知ることができるのも映画のひとつの意味合いです。
原題の「Leonora addio」は「さらばレオノーラ」という意味ですが、映画の内容とは直接は関係がなさそうです。「灰」をめぐる映画の構想は数十年前のものらしく、その時点ではルイジ・ピランデッロの作品のひとつから歌いながら死ぬ歌手(Leonora か…)の物語が構想に入っていたものの、今回、パオロ・タヴィアーニ監督はそれをカットしたけれども、たぶん、兄とともに構想したことを大切にして残したのではないかと想像します。
「釘」は不条理劇で面白いです。やや中途半端ですが。
「遺灰は語る」前半は兄ヴィットリオへの追悼の意味合い、そして後半はピランデッロの不条理劇(小説)「釘」の映画化です
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