りふぃ

柳のりふぃのネタバレレビュー・内容・結末

(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

評価保留。
私の理解が追いついていないため笑笑

女性と子どもの関係を「不妊症」を軸に様々な観点から描く。

1人目の女性は怪しげな占い師に不妊症の原因である呪いを解いてもらい、念願の子どもを授かるものの事故死で失う。

2人目の女性は子どもを諦めかけていた頃に双子を授かるものの、1人は重度な障害持ちということでもう1人を救うために彼氏の反対を押し切り堕ろすことを決める。だが、その手術が失敗し、2人とも流産に。

3人目の女性は不妊治療を諦め養子を迎えるが、その子は無口で無表情。自閉症かと思われたが、運転に興味を示したその日から少しずつ感情を露わにしだす。割礼直後でベッドに横たわるロマの子どもの隣に彼は共に横になり初めての満面の笑みを浮かべる。その様子を涙しながら見つめる女性。

ここで映画は終わる。

1人目に関しては、呪いを解いてもらう対価として初めに授かった子を占い師に渡すと約束したのに、産まれた途端我が子可愛さに、夫が占い師を石で殴り殺したためその罰を受け息子を失ったのだろう。
占い師の遺体は川近くの柳の下に埋められる。

2人目と3人目は姉妹だ。
妹の家の近くには占い師が埋められたであろう柳が植えられている。
また、2人目の女性とその彼氏の出会いには占い師を殺すのに使用された石が関わっている(彼氏がお爺さんを轢いた際に応急処置として頭を高くするために使用された)。
その石は2人目の女性とその彼氏の家に思い出の品として置いてあった。
きっとそれ故に2人の女性は不妊症だったのだろう。

2人目の女性は、命の選別をしたために罰を受けたのだろう。
そして、その呪いも罪も罰も後世に受け継がれる。なぜなら、彼女が新たに柳の株を植えたから。

3人目の女性は、他2人と少し毛色が違う。
血が繋がらなくても、障害持ちでも、誰かに何かを言われようとも、養子を愛すことに全力を注いでいた。
子どもを暴力で躾けるのではなく、興味を引き出して躾けていた。

私は、この養子は陰湿で頭の切れる人間へと成長する予感がした。
別の子どもに見つかりつつも万引きをしたり、踏むなと言われた蛙を踏み潰したり、割礼後に泣いているロマの子どもの隣で無邪気に笑ったり。
子どもは善悪の区別をつけないという点で彼は子どもとして平凡だが、親には決してそのことを気づかせない陰湿さと知性を持ち合わせている。
よって、果たして他の2人の女性たちと違って子どもを失っていないこの女性は幸せと言えるのだろうか。

未だにわからないことがある。
それは2人目の女性の彼氏が轢いたお爺さんだ。
お爺さんは同郷の男に、その男の妻との不倫を疑われており、即座に否定していた。
だが、すぐに亡くなった。
倫理に反いたために、本来奪われるはずだった産まれてくる胎児ではなく、自身の命が奪われたということだろうか。
これまで生きてこられたのは、石と会合を果たしていなかったためということなのだろうか。

石は審判を下す。

最後に、柳の花言葉を調べたところ以下の通りだった。

-Willow(ヤナギ全般):
「freedom(自由)」
「sadness(悲哀)」

-Weeping willow(シダレヤナギ):
「mourning(死者への哀悼)」「melancholy(憂うつ)」

-Pussy willow(ネコヤナギ):
「motherhood(母性)」
「recovery from illness(病気からの回復)」

引用先:
https://hananokotoba.com/yanagi/#Willow-2
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