私シオランを｢死ねるという選択肢があるから生きられる｣というペシミスティックな生の捉え方に共感して好きなんだけど。その死ねるという選択ができるこの社会はとても幸せだなと思いながら観た。
正直PLAN75のCM？でおばあちゃんが言っていた｢生まれる時は選択肢ないけど死ぬ時は自分で決められる｣みたいな言葉には共感しかないし、そうであってほしい…と子供の頃から思って生きてきた。なんで勝手に産み落とされてその環境で生きることを強要されねばならんのや…とずっと思っている。そう考える自分に欠陥があるのはわかってるけど。そうとしか考えられんのよなぁ。
ので、コンセプトは好き。だけど人物の掘り方が甘すぎ。
おばあちゃんがなぜそんなに生きたいのかが全く理解できない。普通の人ってそうなんだろうか…。｢まだ頑張れると思うんです｣って言いたい気持ちが1ミリもわからない。毎日そんな幸せそうでもなく、やりたいことがあるわけでもなく、ただ生きることに執着できるのが理解できない。私は災害や事故や事件が起きて誰かが亡くなるニュースを見る度に生きる意思のない自分が身代わりで死んであげるからその人生き返らせてあげてよと思いながら生きている。死んでいいシステムができたらどんなに楽しい1日の後でも私は死ぬ。
職員の兄ちゃんもなぜわざわざ関わりに行く…泣かせポイントにしたかったんだろうけどあからさますぎて萎えた。
コールセンターの姉ちゃんもしかり。描くなら描ききれよ。
移民の女の人が1番わかる。けど娘のために人の死の隣で働くのしんどくなりそう。
そして最初にわざわざテロの演出をしたのにその後触れないの謎すぎ。テロは減っただの無くなっただの高齢者が自主的に制度に参加するようになってからの変化が全くうつされないの雑すぎない？それならあの事件を最初に持ってくんなよと思った。ただニュースとかで流してるシーンとかで始めたらいいじゃん。
なんかやっぱり日本人の女性監督あんますきじゃないんだよなぁ。
最後歌ってんのあんま雑すぎて無理すぎていい終わらせ方も決められんなら撮り始めんなよと思ってしまった。
システム自体は本当に実際にあってほしい。終わりがあるって救いだよ。
これ見てたら成田は鎮火したんだろうか…と思い出した。成田みたいなことはみんな考えてるけどみんな賢いから口に出してないんだよ…と成田の件を読んで思った。せっかくあのフィールドで結果を残せる1番いいポジションにいたのに全部パーになっちゃったなぁ成田。大学首にならなきゃ良いけどなぁ。でも○□メガネは好きじゃない。
