もう少し評価されてもいい作品。
近い未来の日本、高齢化が進みプラン75という75歳以上に尊厳死を認める法案が可決される。
それは1兆円の利益をもたらし、65歳への引き下げも検討されている。
・・75歳も十分若いと思うけど。
ヒロムのナレーションでもありそうな話ながら、あえて一人称のナレーションは入れず空白を多くしてあるので、やや退屈に感じるかも?
でもその空白があるからこそ、じんわり伝わってくるものがある。
ヒロムとミチの心の変化が見て取れ、特にヒロムは想像するに、父は亡くなり母は再婚しているので若いけど孤独感があるのでは。
そんな時に現れたのが20年会わなかった叔父。
その叔父が75の誕生日とともに申請してくる。
20年も会わなかったし・・淡々と仕事をこなすけど、叔父の人生を知り考えが変わっていく。
それが無言で描かれるので、とても味わい深い。
ミチに関しては、生きても地獄という現実・・これが今も日本で起きてる問題なのだろうなと。
それを演じる賠償千恵子さん、素晴らしい演技でした。