オーストラリアの黒歴史「盗まれた世代」が題材のロードムービー。
いまからしたら、とんでもない悪法「児童隔離政策」だけど、当時のオーストラリアへの入植者視点では、子どものためを思った法律というということになる。
そもそもアボリジニをひとだと思ってないからこそ派生した問題。このあたり、白人社会の有色人種差別に関わっているので、思った以上に根が深い。
・追跡人（tracker）のキャラいいね！
・劣悪な更生キャンプの様子。
・いい/悪い白人、いい/悪い混血人、それぞれいてバランスがいい。
・追跡にコストがかかるというリアル設定。
ストーリーはシンプルながら、トピック盛りだくさんでずっと面白い。
さらっとやってたけど、更生キャンプをでたあとは白人家族の使用人になってそこの主人に弄ばれているという当時の混血児たちの人生が忍ばれる。
描かれていないことではあるけど、更生キャンプ出身者の教育の低さみたいな演出意図もあったのかもしれない。
子どもを守るという大義名分と、そんな子どもたちを奴隷にしてきたという現実が実に腹立たしい。
この題材ほんと、
・アパルトヘイト含む南アの状況
・イギリスのホームチルドレン政策
このあたりとごっちゃになってわけわかんなくなる。
バズ・ラーマンの「オーストラリア」も関連作か。それも見よう。
面白かった！
