佐藤克巳

花婿の寝言の佐藤克巳のレビュー・感想・評価

花婿の寝言(1935年製作の映画)
4.5
この当時アメリカと同時進行で始まったスクリューボールコメディの日本代表五所平之助監督の秀作。タイトルに五所亭、監督名ごしょから笑わせる。当代美男美女林長二郎と川崎弘子が夫婦で仲睦まじ過ぎる関係に、同僚小林十九二、忍節子夫婦が影響され、川崎の昼寝を怪しみ心霊医者斎藤達雄が狙い澄ます展開からトンデモ話。それから離婚騒動に発展、林が斎藤の催眠術で眠る振りをして寝言を発し事件解決へ。他にも、酒屋の御用聞き突貫小僧と斎藤との絶妙な掛け合いがあり、最近の下劣な芸に嫌気がさしていた私には、あの健康的で乾いた笑いに昭和の明るさを感じる次第である。
佐藤克巳

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