ばろん

ドント・ウォーリー・ダーリンのばろんのレビュー・感想・評価

2.5
今更こういう映画を作るのか...という気持ち。

有害な男性性から脱出する女性というテーマはこれまでも沢山作られてきているが、ここまでストレートにテーマを反映させた作品は見たことがない気がする。

悪意の無い有害さという側面。自分の幸せは自分で掴みたい意思。メッセージをそのまま素直に映像にしたような画作りが逆に作品そのものを陳腐にさせていると感じる。夢の世界を舞台にした不可解な出来事も夢だったという種明かしの布石以上の要素がないように見え、散漫な印象を受けた。

フローレンス・ピュー、ハリー・スタイルズ、ジェンマ・チェンなど昨今の映画界を彩る俳優が出演していることが返って、もはやありきたりである今回のテーマを浮かせてしまっている。物語の盛り上げも今ひとつで被害者である主人公を応援したい気持ちにまでは感情が乗らなかった。

期待していただけに、いわゆる「世にも奇妙な物語」的なクオリティをお出しされて非常に残念な気持ちである。
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