かなり成熟したヒューマンホラー寓話。
粗削りな部分もあるけど、面白かった。
社会的"振る舞い"に縛られた文明人たちが、
気まずさ回避のために、見て見ぬふりを続けることで、
自ら最悪のシナリオへと向かっていく。
外敵から狙われる恐怖ではなく、
自ら危険性に呑まれにいく恐怖は、新鮮だった。
「いい人でありたい、そうみられたい」
「何事もなくやり過ごしたい」
「きっと良かれと思ってだろう」
「意見するのは雰囲気が台無しになる、野暮だな」
我々が窮屈な現代社会で、
物事を"うまく"回すために、
日々駆使している社会的コードの危険性を取り上げ、
それ故、
本能的に回避すべきタイミングを見失い、
コードが主体を超え、
主体が自ら沈んでいく。
動物としての本能の機能停止と
人工的な理性へすがる愚かさの表現は、
成熟した北欧らしいなと思った。
Because you let me.
追記：
こちらのインタビューも面白かった！
https://open.spotify.com/episode/32UIV6FJSXgvSvVedchm53?si=jodv8QrNTwaGANhChYRiTA
https://youtu.be/uEMDcsGfTtQ?si=zO2gCyQ8-1haIocj
