このレビューはネタバレを含みます
派手さはないけど主人公の表情が良い作品
またclipしてたのに公開終了近くまでずるずる後回しにしてたけどやっと観に行ってきた
人にキッパリ言えない主人公がとにかくいい味を出している
善意100％でもてなしてくれる夫婦に対してなんとなく感じる違和感とかちょっとした不快な出来事が起こる度、主人公が浮かべる曖昧な表情と目線の動きがこちらにも不安を感じさせて良かった
不穏な雰囲気の予兆で流れる劇伴がなんとなくチープなのがややおもしろい
ジャンプスケアも圧倒的な狂気に触れるようなこともないけれど、地味にじわじわ取り返しが付かなくなっていって、「危害を加えないで…」と泣いたあと娘の舌が切り取られた瞬間に吐くのは今までの感情の蓄積が放出された感じがして良かった
ストーリーは古典的でラストに教訓めいたタイトルを回収してくるところが童話みたいだなぁという印象
いつでもキッパリ言って帰ったりやり返したりするタイミングはあるのに最後までできないところにイライラする人はいるかもしれないけど、そこでなにも起こせない主人公の性格も逆にリアルで好き
長くないしシンプルなストーリーなのでサクッと観れる人怖系として結構面白かった
