A24複数作品の日本公開が決まったということで、サボってたA24作品レビューを書いていこうシリーズ(数日にかけて少しずつ)
【STORY】
動画配信では「そこそこ」ながら、家でも学校でも何者でもないジギーと、その真面目で世話焼きでちょっとめんどくさい母親エヴリン、分かり合えない親子それぞれの物語を描くほっこりコメディドラマ。
【REVIEW】
1月日本公開が決定したA24×フィン・ウルフハード×ジュリアン・ムーア作品。現代は「あなたが世界を救い終わったら」みたいな感じ。
ジェシー・アイゼンバーグが監督・脚本した作品って、すごくわかる…。
自分が何者かになりたい。でも周囲の”上”に見える人に追いつこうとしたり、逆にそんな人たちを斜めから見ようとしてみたり、それで結局自分は何者でもないまま。そんな気持ちって、特に学生時代には経験したことのある人も多いのでは?
今作はそんな、”ある場所では注目されてても結局世間では何でもない人”と、そんな息子に本当は世話焼きたいけどなかなか思春期の息子とうまくコミュニケーションが取れずに居場所を模索する母親の等身大の物語を描く。
成長に感心していたらまた違う方向に行ってガッカリされたり、そしてまた学んだり。思春期はもちろん、人は人生かけてそうだと思う。根の価値観はなかなか変わらなかったり、何かを変えられても他で失敗したり、それが人間だと思う。
コミカルな会話でクスッと笑わせながら、普遍的で共感しやすい親子の成長と苦難を見せてくれた今作、またいつか浸りたくなりそう。
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