白鯨自身は、悪意があるわけじゃない。殺しにくる人間から自分を守っていただけ。生きていたら、周りを傷つけていた。
家族には、酷いことをしたのだが、家庭を捨てる原因となるパートナーには、彼なりの深い悲しみがあり、この主人公が必要だったのかもしれない。
ただ、人間には、周りを傷つけてしまったことに対する自覚があり、不便だ。許して欲しいという、虫のいい欲がでる。そこが、面倒。
この主人公は、死が近いから、高齢と思っていたが、考えてみると意外に若い。つまり、自殺。
最後には彼を愛してしまう不思議さ。
ワンシチュエーションの映画で、なぜか戸が開くたびに、外が雨のような気がした。
