あめこ

ザ・ホエールのあめこのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・ホエール(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

地獄の先にはまだ地獄があって
絶望の先にもまだ絶望はあって
孤独の先にもまだ孤独があって
苦しみの先にもまだ苦しみがある

白鯨をただ殺そうとする小説と
自分を救わずに死を待つ姿

肥満は怠惰で欲望の抑えの効かない自己責任
彼の姿を見るとみな「醜い」と思って目を背ける
そんな偏見と世間が追い込んでく
神の救い(教会や家族から見捨てられ)を得られず食べれなくなって死んだ恋人と
彼は罪悪感や喪失から過食するしかなく
過度な肥満は病気で
過食も精神の苦しみによるもの
欲のままで食べてることだけでなくまるで自傷のよう

リズがいてよかったけど
ずっとただ孤独が苦しみが胸に迫る
ピザの配達人の心無い言葉や
身勝手に救いを押し付ける青年
人は人を救えない
それでも気にかけずにはいられない

彼の最期をきっと見守った娘が
大人達のように
悲しみを背負ったままじゃなく
希望を持って生きてくれるのを願わずにはいられない
あめこ

あめこ