2024年劇場鑑賞54本目。
「ワンダー 君は太陽」のスピンオフ、退学になったジュリアンのその後の物語でヘレン・ミレンが出てる、という前情報だけで予告編にも出会わなかった本作、これは全く予想してなかった展開。ほぼ若き日のサラで占める構成は驚いた。
「あなたは辞めたんじゃない、退学させられたの」って言うヘレン・ミレンの揺るぎない言葉から始まる、ジュリアンに語り聞かせるおばあちゃんの過去。
ホロコーストのお話だから重たくはあるけれどとても見やすく、おしゃれと友だちに夢中なサラとポリオのため足が不自由なジュリアンの関係を見守れる。
悲しみ絶望恐怖の中、外に出れない決して見つかってはいけない納屋での生活、ジュリアンの存在、とても丁寧に描かれていた。
ホロコーストを描いた作品には多くの犠牲がつきものだけど、ジュリアンの家族のように命をかけてユダヤ人を匿った勇気ある、心優しき人たちが多くいたのも事実なわけで感情がぐちゃぐちゃになる。最後は自然と涙が出ていた。
現代のジュリアン、おばあちゃんのお話ちゃんと響いてた。ジュリアンという名前の由来、自分がしたこと、自分がこれからすべきこと。綺麗にまとまった。