りめんばーみー

雄獅少年/ライオン少年のりめんばーみーのレビュー・感想・評価

雄獅少年/ライオン少年(2021年製作の映画)
4.3
こんなに愛しい少年たちを見逃すのは損ですよ

【涙の量では『怪物』超え】
はじめに総論を。こんなに涙するとは思わなかった。後半はずっと涙しながら、応援してた気がする。
私の中では『怪物』が暫定No.1なのですが、『雄獅少年』は涙した量では『怪物』を確実に超え、2023年のベスト10Movieに確実に入る作品でした(こんなに刺さるとは思わなかった)。

【自然美】
アニメは全く詳しくない門外漢ですが、その自然美が本当によかった。抜けるような青空、むぁッとする雨の湿度、都会の濁った空気感(あと足の臭さ)が画面から感じられるくらい、美しかった。
画面の配置も良く、田舎では広角に描かれ、都会ではほとんど人しか映らない。その描き分けもすばらしい(特に、救出シーンが好き。毎回毎回、溺れている時の引きの画が楽しく、そして豊かな画でとっても好き)。
また、人の描き方もよかったです。主人公チュンが猫背から、次第に逞しくなる(逞しくならざるおえない)姿。成長譚を説明せず、絵で示すのもよかったです。

【脚本】
画像もすごいのですが、脚本が本当にすばらしいと思います。
基本は王道路線の展開なのですが、獅子舞という舞台を借りながら、誰もが経験することをしっかりと描いており、最高の青春ものになっています。この骨太の脚本があるからこそ、これだけ心を揺らすのだと思います。

迷っている人は観たほうがいいですよ!
愛おしくなること間違いない三人の活躍を見てほしいです。
りめんばーみー

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