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エノーラ・ホームズの事件簿2のgockのレビュー・感想・評価

3.0
シャーロックの妹が探偵となって活躍するヤングアダルト小説の実写化、の続編。ミリー・ボビー・ブラウンが主演と制作を兼ねてる。シャーロック役はヘンリー・カヴィル。
失踪した貧困少女を探していくうちに、兄シャーロックと同じ事件に行き当たり協力して捜査する。前作で知り合った公爵とも共闘する。
ミリー・ボビー・ブラウンといえば『ストレンジャー・シングス』主人公エルだが、シーズン2くらいで役目がなくなってしまい泣いたり超能力使うだけのキャラになってしまった。それに比べると本作は様々な表情が観れて彼女の魅力が充分に発揮されてる。エノーラは第四の壁を破って頻繁に、こちらに語りかけてくるので親近感もすごい。

「男社会で賢くて喧嘩も強い金持ちの少女が活躍」「兄がシャーロック」「イケメン公爵と相思相愛」という気持ちよくさせる要素の多さはさすが少女向けラノベ原作小説。中でも「兄がシャーロック」は強すぎる、これは「兄がバットマン」と同じ。シャーロックが兄なのは魅力だが彼がいつものように活躍するとエノーラが主人公の意味ないので何とかシャーロックを活躍させすぎないように、不正な証拠をでっちあげる敵や、シャーロックを足止めする暴漢……など、シャーロックの強みを抑える工夫が見られた。
ラストがあまりに唐突で理想主義的すぎるので、ここは普通に「集めた証拠で解決」でよかった。証拠で黒幕を逮捕して、ラストで実在したあのキャラの演説で工場の貧困女性たちを導いたってオチでいいやん。何の保証もないのに貧困女性が全員ついていくのは不自然。あと2時間以上あるのは長すぎる。ママや武術師範の活躍も要らん。
ホームズ兄妹やイケメン公爵の楽しい前半と、異常に重い後半が合ってない。どっちかに絞るべきだった。
ラスボスが「私が恵まれてると思うのか!」とキレる場面はよかった。
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