マオ

大いなる自由のマオのレビュー・感想・評価

大いなる自由(2021年製作の映画)
5.0
凄く、凄く凄く、心に残る、心を静かに揺さぶられる、人の心にある炎が揺らめていて消えかけてでもまた強く灯されるのを見せてくる、そんな映画だった。何と言えば良いか全然うまく出てこないのが悔しい。何度か泣いた。最初この映画のタイトルを見て、ああ主人公は刑法改正されて真の自由を手に入れるんだろうななんて安直に考えていたんだけど違った。刑務所と刑務所の外の世界みたいな分け方を人はしがちで、つまり自由というのはその人が置かれている客観的な事実で決められる物ではなくその人の心が自由になる事が何よりも自由である事、なのかなと思ったり。心の自由を、誰を愛するか自分で決める自由を、最後の最後の最後まで貫き通した主人公の姿が切なく、やるせなく、強さが眩しかった。今年一かもしれないです。
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