シネフィルFUKUHARA

キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性のシネフィルFUKUHARAのレビュー・感想・評価

4.0
1923年生まれのマリオン・ドハティ MARION DOUGHERTY (1923-2011) 。
「この人がいなければ『リーサル・ウェポン』のリッグスとマータフは別の人が演じてたのかー」等と思いながら観てました。
映画業界で最も重要な仕事のひとつでありながら、これまであまり知られることのなかったキャスティングにスポットを当てたドキュメンタリー。長年にわたってハリウッドで活躍し、キャスティングの概念を一新させたマリオン・ドハティ。絶妙なセンスと先見の明を頼りに、白人男性至上主義の根強いスタジオシステム方式から多様なアンサンブルキャストへと移行する道筋を開き、アメリカン・ニューシネマの隆盛にも大きく貢献した。ドハティ本人の映像に加え、マーティン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、ウッディ・アレン、クリント・イーストウッドら錚々たる顔ぶれの映画人が出演する。
2012年に米国で公開されキャスティングへの再評価と、その後にアカデミー賞が取り組む変革にも重要な役割を果たしたと評価された注目作でした。2019年に英国アカデミー賞がキャスティング部門を新設したことも話題に。