ナツミオ

オリエント急行殺人事件のナツミオのレビュー・感想・評価

オリエント急行殺人事件(1974年製作の映画)
4.5
NHK-BSPプレミアムシネマ
"聖ソフィア大聖堂は壮観です!“
"見たのかね?”
"いいえ“

ミステリーの女王アガサ・クリスティの名作推理小説をオールスターキャストで映画化した傑作ミステリーの名作。
2017年にリメイク。

国際列車オリエント急行で起きた殺人事件をめぐり、名探偵ポワロが事件の真相を追う‼️

・第47回アカデミー賞6部門ノミネート(主演男優・助演女優・脚色・撮影・作曲・衣装デザイン)
1部門受賞(助演女優賞 イングリッド・バーグマン)

・英国アカデミー賞
10部門ノミネート(作品・監督・主演男優・撮影・美術・衣裳デザイン・編集)
3部門受賞(助演男優賞:ジョン・ギールグッド、助演女優賞:イングリッド・バーグマン、アンソニー・アスキス賞:リチャード・ロドニー・ベネット)

原題 『Murder on the Orient Express』

1974年英・米作品
監督 シドニー・ルメット
原作 アガサ・クリスティ
『オリエント急行の殺人』
脚本 ポール・ディーン
音楽 リチャード・ロドニー・ベネット
撮影 ジェフリー・アンスワース
出演 アルバート・フィニー ローレン・バコール イングリッド・バーグマン ショーン・コネリー ジャクリーン・ビセット マイケル、ヨーク ジャン・ピエール・カッセル マーティン・バルサム

日本語字幕 木原たけし

(NHK番組内容より加筆)
1930年、ニューヨーク、ロングアイランドに住む大富豪アームストロング家の三歳になる一人娘が誘拐された。二十万ドルという巨額の身代金が犯人に支払われたにもかかわらず、幼児は死体となって発見された。悲報のショックで夫人も亡くなり、アームストロング自身も度重なる不幸にピストル自殺を遂げてしまう。事件後六ヵ月目に犯人が逮捕されたが、莫大な金力とある種の秘密勢力を利用して証拠不十分で釈放されるという結果に終わった。
それから五年後。トルコのイスタンブールから、アジアとヨーロッパを結ぶ豪華な大陸横断国際列車オリエント急行が、さまざまな乗客を乗せて、パリ経由カレーに向けて発車しようとしていた。ベルギー人の有名な名探偵エルキュール・ポワロ(A・フィニー)も乗客の一人で、ロンドンへの帰途につくところだった。
この国際列車オリエント急行で起きた殺人事件をめぐり、ポワロが事件の真相を追うが……。

シドニー・ルメットのユーモアを交えた演出、ショーン・コネリー、ローレン・バコールはじめ名優たちの見事なアンサンブルが高く評価され、イングリッド・バーグマンがアカデミー助演女優賞を受賞した。

公開当時、話題となったよう⁈
当時、小学生には興味がなかったミステリー作品。悲しいかな、初鑑賞。
そして、『9人の翻訳家 狙われたベストセラー』(2019)で見事ネタバレを食らってからの鑑賞……。(悲しい)

主題曲は、有名なので聞き覚えあり。優雅なピアノ、ワルツの旋律が雰囲気に合う!
その旋律に乗せてオープニング・クレジット。
当時の謳い文句
"世界12スター競演” ?だったかな⁈を思い出す。

時にコミカルな描写が挟まれ重々しくない演出。
最初、ポアロがイスタンブールで英軍人から見送りを受ける会話が笑える!
"聖ソフィア大聖堂は壮観です!“
"見たのかね?”
"いいえ“

"(ボスポラス)海峡の(船)横断は楽しいですよ!”
"渡ったことは?“
"いいえ”

それぞれの登場人物が疑わしく、
最後のポアロの決断に拍手喝采‼️

ラストのカーテンコール的なワインでの乾杯シーンも楽しい演出。

ネタバレを食らっても楽しめました‼️(少し強がり)



忘備録(ネタバレなし)
登場人物-俳優
(Wikipediaより追記と感想)
・エルキュール・ポアロ
- アルバート・フィニー
ベルギー出身の名探偵。オリエント急行で旅行中に殺人事件に巻き込まれる。映画では鼻持ちならない人物という特徴が強調されている。
ポワロという癖のある魅力的なキャラを熱演。
寝台車で就寝時、ヒゲ用マスク装着は笑う!
王立演劇学校を卒業し、当時の同級生にピーター・オトゥールがいる!ヘェ〜

・ラチェット・ロバーツ
- リチャード・ウィドマーク
殺人事件の被害者。裕福なアメリカ人。
アクの強い役柄。
流石、元々悪役出身。好きな俳優さん。今ならイメージはエド・ハリス⁇

・ヘクター・マックイーン
- アンソニー・パーキンス
被害者の秘書兼通訳。アメリカ人青年。
『サイコ』のノーマン・ベイツ

・エドワード・ベドウズ
- ジョン・ギールグッド
被害者の執事。イギリス人。
アカデミー賞助演男優賞
1981年『ミスター・アーサー』で受賞。

・アーバスノット大佐
- ショーン・コネリー
インドからイギリスへ帰る途中の英国軍大佐。「丘」の撮影以来コネリーとルメット監督が親しいことから配役はスムーズに決まった、という(DVD特典映像インタビューより)
ボンド役降板後、色々なジャンル作に出演して脂が乗った頃!

・メアリー・デベナム
- ヴァネッサ・レッドグレイヴ
バグダッドで教師をしていたイギリス人女性。
これまで、アカデミー賞、エミー賞、トニー賞、ゴールデングローブ賞など多数の賞を受賞した名女優。現在の夫はあのフランコ・ネロ‼️
『ジュリア』の演技が印象深い。
『M:I』のマックス役も。

・ナタリア・ドラゴミロフ公爵夫人
- ウェンディ・ヒラー
老齢のロシア人貴婦人。
アカデミー賞受賞
1959年 アカデミー助演女優賞:『旅路』

・ヒルデガルド・シュミット
- レイチェル・ロバーツ
ドラゴミロフ公爵夫人のメイド。中年のドイツ人女性。
ドイツ人と思ったらイギリスの女優さん。

・ハリエット・ベリンダ・ハッバード夫人
- ローレン・バコール
中年のアメリカ人女性。おしゃべり好きで騒がしい。
ボギーの最期を看取った奥さん。
ハリウッド黄金期を代表する女優さん。
独特の声質と官能的な容姿で知られ、AFIが1999年に選定した映画スターベスト100では20位にランクイン。2009年、「ハリウッド黄金時代を代表する女優だったことに敬意を表する」としてアカデミー名誉賞を受賞。

・グレタ・オルソン
- イングリッド・バーグマン
中年のスウェーデン人宣教師。アフリカに伝道するための資金集め旅行から帰ってきたところ。イングリッド・バーグマンは当初ドラゴミロフ公爵夫人役を打診されたが、オルソン役を強く希望し、神経質で少しエキセントリックなところがあるこの人物を演じた。アカデミー賞助演女優賞を獲得した(DVD映像特典インタビューより)。
アカデミー賞3度受賞の大女優。
主演女優賞
1944年『ガス燈』
1956年『追想』
助演女優賞
1974年『オリエント急行殺人事件』本作

・ルドルフ・アンドレニイ伯爵
- マイケル・ヨーク
ハンガリーの外交官。フランスへ行く途中。
息の長い俳優さん。
『キャバレー』のブライアン役が印象に残る。

・エレナ・アンドレニイ伯爵夫人
- ジャクリーン・ビセット
アンドレニイ伯爵の若くて美しい夫人。
70年代を代表する女優さん。
今見ても美人‼️

・サイラス・“ディック”・ハードマン
- コリン・ブレイクリー
スカウトマンと称するが、実はピンカートン探偵社に勤める探偵。ラチェットから護衛を依頼されている、というが、ラチェット自身がポワロに護衛を依頼したことから、不審をもたれる。

・ジーノ・フォスカレッリ
- デニス・クイリー
シカゴで車販売をしている陽気なイタリア人。

・ピエール・ミシェル車掌
- ジャン=ピエール・カッセル
フランス人車掌。会社重役のビアンキや一等客室の乗客たちにも顔が知られているベテラン車掌。
俳優のヴァンサン・カッセルは息子、セシル・カッセルは娘。

・コンスタンティン医師
- ジョージ・クールリス
ギリシャ人医師。

・ビアンキ
- マーティン・バルサム
国際寝台車会社の重役。
数々の名作に出演した名バイプレイヤー。
主な作品
『十二人の怒れる男』(1957年)
『サイコ』(1960年)
『ティファニーで朝食を』
『トラ・トラ・トラ』
『大統領の陰謀』
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