歪なセットが特徴的で、ドイツ表現主義を象徴したような作品。そのおかげで白黒のサイレント映画でありながらも強烈で独特な世界観がある。
ストーリーは少し複雑だけど、ホラー映画にしてはだいぶマイルドで、怖がるところはほぼないに等しい。というのも、どうやらプロデューサーの圧力でそこらへんはかなり改作されたみたい。
面白いか面白くないかで言うと、正直どちらとも言えない。芸術的に見れば非常に価値の高い映画であることは間違いないけど、娯楽映画として見るには少しシュールに寄りすぎてる印象。
最後のオチを含めて、当時としては非常に革新的な映画だったのだろうけど、楽しむというよりはあくまで後学のために見ておきたい1作。