見てはいけない、大スペクタクル
『ゲット・アウト』のような計算高い伏線回収の小気味よさだけでない、パワーで一気に持ってくような大作映画らしい娯楽性。山に囲まれたロケ地も雰囲気いいし、ホイテマがやっぱりいい仕事してる。得体の知れないゾクゾク感、クライマックスに向かうワクワク感、ジョーダン・ピールの届ける新作はまさかの大スペクタクル！
強いてダメ出しをするのであれば、最後が気持ち尻すぼみ。感動的なラストなんだけどね。
そんなわけでスペクタクルに興奮必至な本作だが、そんなスペクタクルに見入る我々を風刺してしまうのがジョーダン・ピールの憎いところ。主に芸能業界の問題として描いてるように見えるが、SNSが普及した現代人にとっては誰にでも刺さる普遍的なテーマといえる。そんなものばかり見てていいのか。その欲求を満たすものは、ずっと前からもっと近くにあったんじゃないのか。ほんとにいいラストシーンだと思うけど、いかんせんその前の部分でアガりすぎた。
これまで通りのジョーダン・ピールを期待していくと肩透かし喰らう人もいそうだけど、自分は3作の中で1番楽しかった！作品の舞台もジョーダン・ピール自身も確実にスケールアップした待望の新作、是非IMAXで！！
