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二つの光のonchyanのレビュー・感想・評価

二つの光(2017年製作の映画)
4.9
ロマンチック欲しいなぁと、
選んだのは

「二つの光」 
2022年5月 日本公開
2017年の製作当時、サムスン電子の視覚障がい者支援VRアプリ広める為の動画なので韓国内で配信のみの予定だったのだそう。

主役のハン・ジミンとパク・ヒョンシクの美しいケミ画話題となり、日本にて世界初のスクリーン上映になりました。



片目が見えず、もう片方も薄っすらとしか視えないスヨンを演じるハン・ジミンさんは、ヒット作に多く出演する人気女優さん。

私が観たハン・ジミンさん出演映画で印象的なのは、芥川賞作家・田辺聖子の名編で、2003年に妻夫木聡・池脇千鶴主演で実写映画化もされた『ジョゼと虎と魚たち』の韓国リメイク版。
池脇千鶴さんの演じたジョゼをハン・ジミンさんが演じていました。ちょっぴりクセのあるジョゼがとても似合っていました。
そう。ハン・ジミンさんはちょっぴりクセのある役が多い。
本人もアクの強い雰囲気でいて、不思議とどの役にも溶け込む素敵な女優さんです。



お相手役の眼の病で徐々に視力を失ってゆくインスを演じるのは、パク・ヒョンシク。
最近は俳優さんの仕事が主なようですが、ZE:A(ゼア)というアイドルグループの一員。韓国では演技が上手なアイドルを「演技ドル」と言います。彼もその一人。
彼はドラマ「花郎(ファラン)」が有名ですが、私は昨年Disney+で公開されたドラマ「サウンドトラック」でのヒョンシクさんが大型犬のように優しい雰囲気で好き。



「二つの光」は30分程度のショートムービーなので、ピアノの音で始まるスタートから素敵。ふんわりした雰囲気で物語が進みます。
視覚障がいがある方の大変な部分が盛り込まれつつ、見えなくても芸術は感じられると言う教授の言葉や、写真教室に通う視覚障がいがある方々の姿に、ただただ可哀想な人では無い事を知らさせる物語でした。
その中で「見えた時」の嬉しさがほのぼのと良く伝わって、技術の素晴らしさを感じたりしつつ、最後は泣き笑い。

無くても幸せなのは周りの方々のおかげ、
無い事が有るになった瞬間の幸せ、
技術の有り難さ、
光になる人を見つけた幸せ、
色々な幸せを見せてくれた映画でした。


もう少し物語の続きを観たい気がしましたが、この映画ではここで終わるのが良いように思います。
続きはふんわりと、観た人の心の中で光ってるから。
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