ヤマト

MEN 同じ顔の男たちのヤマトのネタバレレビュー・内容・結末

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

クッソキモくて最高だった
内容も男女の普遍的本質的な噛み合わなさ・でも切り離せないウェットな部分をずーっと描いてて啓示的で好き

音楽の使い方がトンネルのシーンのやまびこ歌をそのまま使ってて、変にホラーらしいビビらせ方をするでなく、でも不気味で、ハーパーの生み出した物だという暗示にもなり、構成的にも音的にも美しかった

森の新緑といい、A24は鮮やかで明るい美しい世界(画面)だからこそ不気味みたいなの得意よね

各メタファーなどはコレ系の中では結構分かりやすい方だし大体の考察通りだろうが、
この映画自体のメッセージ性に関しては
完全なフェミニズム映画でも、その皮を被ったアンチフェミニズム映画でもなく、ちゃんと男達の馬鹿でキモくて変わらない幼稚さや身勝手さと、
それに振り回されてきた女性の歴史と被害者意識によるヒステリックや最終的には母性?なのか「男ってほんましょーもな」と呆れながらの諦観
が描かれてる
丁度中間というか、どちらもありのまま良くある男性女性の傾向を描いてると自分は思う
本当に、本来「合わない」ペアって大体こんな喧嘩ばかりだし
(だから男女や人によってココ割れるんだと思うが、その論拠がまた「自分側目線だなぁ…まさに君がジェームズ(ハーパー)だよwという考察サイトや動画もチラホラw)

女も男も結局ずーっとそういうもんだよ
っていう映画に見えた

だから最後のハーパーは溜息吐いて「あっそう…」と言ったわけで
(吹替だとだいぶ優しい「そっかぁ」だったが、アレは少し受け入れ感強いので、英語音声の投げやりなヤーがベストと思う)

冒頭と最後の あの作品を総括してそうでよく分からない変な歌も、冒頭は女性の声、最後は男性の声メインだし 半々(少し女性寄り?)

知恵の実である林檎も、それを齧ったから知恵がついて男達に絡まれ過去を振り返る様になったというより
「夫婦喧嘩なんて(男なんて)そういう物」みたいな事どれだけ周りに言われても、知識として知ってるのと実際夫婦生活や同棲して本当の体験(知恵)として体で理解するのでは天と地の差があるので、全ての男女は夫婦になって(同棲経験して)初めて「アダムとイヴ」になる、ハーパーはレンタルハウスである意味「男性」と向き合いその咀嚼をするという事の暗示なのかなぁと

まぁでも、、、ジェームズほどメンヘラ男はアレだとしても、合わない同士付き合うと本当にこんな感じになるし、合う人とちゃんと付き合ってると全然こんな事ならないので、蝕み合う関係や相手はさっさとおさらばするべきですね。


個人的には
各男性が、女性側から見た男性的な愚かさをそれぞれ体現してくれてるが、
神父 : 急に男側目線の正論突きつけてくる
警官 : (男目線で)実害無いからwと裸男を野に放つ→人の気持ち慮れずいらねー事すな
が如何にもで自分も男だが腹たった
ヤマト

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