記憶を失った男が、様々な組織から狙われる。『悪女』『殺人の告白』のチョン・ビョンギル監督によるアクション映画。
全編を擬似ワンカットで撮影した映像は実験的で、全編を一人称視点で撮影した『ハード・コア』を思い出す。ワンカットっていうリアルタイムで進行する手法と、耳から聞こえる声の指示に従って行動する設定が合わさって、かなりゲームっぽい。
裸ヤクザとの刃物バトルから、マッドマックスのようなカーアクション、ゾンビ映画的シチュエーションなど、とにかく様々なアクション要素をぶち込んで、飽きさせない工夫が盛り沢山。
「いや、そうはならんやろ」的なアクションも多くて笑っちゃうシーンもあるけど、それはそれで面白い。
『悪女』でもあったバイクに追いかけられるアクションと、『殺人の告白』にもあったボンネットアクションは本作でも見ることができる。好きなのかなそのシチュエーション。
カメラもグリグリと動き、確かに観たことがないアクション映像になっているものの、正直見辛い部分は多いし、CG感が満載でちょっと安っぽい。
疲れもあってか後半は飽きてきたので、もう少し短かったら良かったかな。