とらキチ

野獣の血のとらキチのレビュー・感想・評価

野獣の血(2022年製作の映画)
3.8
1993年の韓国・釜山を舞台に、極道たちの争いを描いたクライムサスペンス。ヤクザたちが利権争いを繰り広げる中、組織を抜けたいと考えていた若いヤクザが、逆にのし上がっていくことを決意する。
ジトっとウェッティな韓国ノワール。というか、典型的なヤクザもの。はっきり言って登場人物達の相関関係及び時制がわかりづらいので、ストーリーに着いていくのがなかなか難しかった。裏切りや共闘が入り乱れているので特に。でも、なんとなくボーっと観ながらも、個性的な面構えな俳優陣の濃いお芝居だったり、韓国ならではのバイオレンス描写をを観ているだけで充分面白かったし、そのうちに「きっとそうゆう事なんだろうなぁ…」とストーリーも掴めた気がしました😅特にバイオレンス描写では、ウニをトゲトゲの殻ごと口の中に突っ込む!っていうのが、なかなかの衝撃!😨
「レッド・ファミリー」や「偽りの隣人 ある諜報員の告白」に出演していて個人的には大泉洋に似ているなぁといつも思っているチョン・ウが、登り詰めながらも、一方で自分の大切なものを次々に失っていく主人公の生き様を見事に演じていた。
“派手な”と言えばカチコミシーンぐらいなもので、他は実に泥臭くて地味なシーンばかりだったけど、韓国の田舎の港町を舞台にした漢(おとこ)達の離合集散劇、見応えがあった。
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