初期の頃の馳星周さんの小説のような、いわゆるダークノワール的なお話の作品。寂れた街で少ない利権を巡り、クズ達の中でチンピラだった主人公がのし上がっていく様を描いています。
あらすじでは足を洗う主人公の葛藤あるんですが、そんな風にはとても見えないです…。一応は愛人やその連れ子との絡みでそういうニュアンスもあるにはあるが、描き方が雑で結局は自分の保身と成り上がるためにしか見えないのが難点…。
台詞でもあるように裏社会で生き残るのは本物のクズだけというのは突き詰めているので好きな人にはハマると思います。
孤独を後悔しているように見えるが自業自得。他に道が無かった訳でではないから…。
私も若い頃はこういう孤独な修羅を突き進む救いのないような話しは好きでしたが、おっさんになった今では何かノレなくなってしまいました。
韓国映画らしいヒリヒリした緊張感とダークさは素晴らしいと思います。