碧

原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たちの碧のレビュー・感想・評価

4.5
明快で分かりやすくて、真っ当で良かった。

「原発をとめた裁判長」の意味は分かりやすいと思うので、「原発をとめる農家」について補足すると、福島第一原発の事故で一旦は農業を諦めなければならなくなった人たちのことである。
原発への反対運動をしているのではなく、農地の上にソーラーパネルを設置し発電することで、原発が不要となるような試みをしている人たちだ。
ソーラーパネルは傾けてあって、下の農作物にもちゃんと日が当たるので、農業としての収入と、売電による収入の両方が見込める。

原発のメリット・デメリット、エネルギーの世界的動向やコストについての情報は、極めてシンプルな話なのだけど、普通に生活をしていたら入ってこないので、もっと広まってほしいなと思う。

原子力安全規制に関わっていた人が語る、内部のいい加減さもヤバい。

農家の近藤さんの話に出てきた、中村哲さんが勧めていたという本のタイトルが知りたい…(画面に映るけれど覚えられなかった)

申し訳ないけれど、主題歌だけは、"活動家を嫌いそうな人"が嫌いそうな気がするので、やめたほうが良い気がした…





【ネタバレ】







これまでの原発を止める判決は、耐震性と避難計画が論点だった。

廃棄物は論点にならないんだろうか。
数10万年も安全に保管しなければならないこと、その場所が決まっていないことなど、"不確定さ"は、法の論理では、危険とはいえないという方に振ることになるのだろうか。
碧