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イル・ポスティーノの遊のレビュー・感想・評価

イル・ポスティーノ(1994年製作の映画)
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「口説く」というおこないは本来軽薄で浮ついたものではなくて、「愛を伝えるために言葉を紡ぐ」というHuman beingsによる至高のロマンティシズムなのでした、と思い直させてくれる作品 哀愁のイデアみたいな音楽が穏やかに流れ続けているのもずるい 最初はニューシネマパラダイスのジェネリックかと思ったけど違った、しっかりと唯一無二の上質なドラマだった

「どんな時でも誰の前でも明るくいよう」と決めた人だけが持つ神聖で静謐な哀しみみたいなものがイタリアの映画には宿っているような気がする、その覚悟に支えられた佇まいを感じたときにじんわりと胸にひろがる暖かさがある
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