RIO

イル・ポスティーノのRIOのレビュー・感想・評価

イル・ポスティーノ(1994年製作の映画)
4.7
1950年代イタリア 
ナポリ湾にあるカプリ島

祖国チリを追われたパブロ・ネルーダが
この小さな島の丘の上に住み始めた

エルネスト・チェ・ゲバラも
愛した詩人パブロ・ネルーダ
そのネルーダのことを知ることができる
素晴らしい作品

手紙を毎日届ける郵便配達マリオ
郵便配達先は詩人パブロ宛て
<イル・ポスティーノ>とはイタリア語で郵便配達人

マリオは次第に言葉の不思議さに惹かれて
詩に関心を寄せるようになっていく
波の音
二人で浜辺での会話
情が通いあっていく感じが好きです

詩を理解しようとするマリオにネルーダは諭す
「君が読んだ詩を別の言葉では表現できない」

マリオが島の最も美しいところを
録音し残していくのもいいですね

ネルーダが島を去ったあと素晴らしいものをみんな
残していってくれたと…

共産党のデモでマリオがネルーダに捧げる詩を読むために
壇上に向かう途中に倒れる

そしてその詩を知るものが誰もいなかった

再び島を訪れたネルーダは海岸に足を運び
マリオの最期を想った

オープニングの音楽から
この映画がすごいことを予感させます

映画の内容も素晴らしいですが
カプリ島の風と波が涙もいっしょに
あらい流してくれます
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