ペコ

かがみの孤城のペコのレビュー・感想・評価

かがみの孤城(2022年製作の映画)
3.7
同級生からのイジメられ、学校に居場所を無くした少女。迷い込んだ鏡の世界で繰り広げられる冒険を描いた本作。見ず知らずの7人が集められた理由、7人の中に芽生える絆、そして鏡の世界の謎が徐々に明らかになっていく展開は意外性もあって楽しめました。前半の何も起きそうにない空気から、オオカミに襲われる後半に入ると事態は一変します。学校という場所は、皆と同じ事をしなきゃいけない、周りと合わせなきゃいけない。個性がどうとうか、多様性がどうとか言われても、そこに自分の居場所が無いと感じてしまう気持ちは分かる。大人になると思い出話になるけど、あの頃は学校が全てだった。僕は奇跡的に平和な学校生活を送れたほうではあるけど、こころのような子はたくさんいるだろう。

「行かないんじゃない…行けないんだ…」

学校側の対応、親たちの反応、友達の関係…イジメや不登校など、7人それぞれが抱える悩みが1本の線に繋がっていき、自分自身で正解を出そうとする姿に感動をもらいました。7人と先生、オオカミさまの関係性にも驚きでした。お姉ちゃんとの再会シーンはちょっとウルっときました。
1人1人が違ってて当たり前だし、嫌な事は嫌って言わなきゃいけない。様々な視点から考えさせられる作品で、これは小中学生が観るべき映画だと思います。

「真実はいつも1つ」ってこれアドリブ!?(笑)
ペコ

ペコ