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エドワールとキャロリーヌのニシのレビュー・感想・評価

エドワールとキャロリーヌ(1951年製作の映画)
4.1
キャロラインは姿見でドレスを直してる所作が1番スマートにキマってるのでバストアップワンショットが弱くそれが来るたびに胃もたれしてしまったが、全体的にすごく好き。

冒頭ピアノの音が鳴り響き窓から右へカメラを振りその音の出どころがわかるクールさから長回しで現実時間を続けるのかと思いきやキャロラインの洗面所とクローゼットの行き来をカットを割って映画的時間で見せられハラハラした。

エドワールがピアノを弾くと周りの人は座り釘付けにされるが、キャロラインだけは自由に動き回る。自分の1番大切な商売道具を内儀さんのためだけに弾く、そして内儀さんは他の聴取者とは違い独自の反応をする、これが愛だ。

最後に夫婦喧嘩をしていた2人だがエドワールが電話を取ることによって(その電話の内容はキャロラインには聞こえない)2人が和解する。これはなぜなのか、普通に考えるなら中盤でキャロラインが間違えて坊ちゃんに掛けた電話によりキャロラインとエドワールはパーティ会場で再会することができた電話の魔術を信じているということになるが、実際のところよくわからない。だが2人は2人の未来を信じていることは確かである。
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